採血をするときにはつねに緊張する、苦手意識を持っているという看護師も多いようです。そうした悩みを少しでも改善するためにも基本的な手順をしっかり踏まえ、つねに基本に忠実に作業を行う意識を持つことが大事です。基本に忠実なら、戸惑ったときにも基本に戻ることで落ち着いて対応することができます。
手順の第一歩は必要な器具・道具を不足なく整えておくことです。採血針、止血用テープ、消毒用のアルコール綿、針を廃棄するためのBOX、真空採血管、採血用ホルダーなど。まず必要なものを必ず揃えること、そのうえでそれぞれの道具を必要なときにすぐに取り出して使えるよう意識して配置するよう心がけましょう。そして採血を行う際には必ず患者の名前を確認しておくこと。取り違いを避けるためにも必須ですし、この段階で患者とコミュニケーションを取ることで双方の不安を解消するのに役立ちます。患者のなかには点滴を受けている、痛みを抱えいる部位があるなど、採血する場所選びに影響を及ぼす状態の方もいますから、この段階で確認しておきます。
それから患者に採血しやすい姿勢・体位をとってもらうことも大切です。採血をする看護師にとってだけでなく、患者にとってもリラックスして受けられる姿勢はとても重要です。理想的な姿勢・体位は患者ごとに異なるのでここでもやはりコミュニケーションが重要なポイントとなってくるでしょう。注意したいのは採血後の後始末です。苦手な人ほど採血を終えた段階で緊張の糸が切れてしまい思わぬミスをしてしまいがちです。針は必ず上述した廃棄BOXに廃棄すること、作業に使った手袋などもきちんと消毒するのを忘れないようにしましょう。